工芸と私 28 「オオヤミノル+堀部篤史|店と本と時代と」通信講座
今年の初夏に、神楽坂の工芸青花さんにお招きいただき、オオヤミノルさんとお話させていただいた内容が「通信講座」という形で配信販売中です。玄人筋のお客様が多く、会場は狭いながらヒップな雰囲気が。カーティス・メイフィールドとかアレックス・チルトンのライブ盤(僭越すぎますが)聴く感じでお楽しみいただければ。
視聴可能期間は10月22日までですので、お早めにどうぞ。
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詳細は以下。
内容|作り手、売り手、使い手の方々と、「工芸」のことを考えるシリーズです。今回は、今年2月に新著『喫茶店のディスクール』(誠光社)を刊行した珈琲屋/焙煎家のオオヤミノルさんと、同書の版元であり、京都で書店もいとなむ誠光社の堀部篤史さんのお話をうかがいます。
講師|オオヤミノル OYA Minoru
1967年生れ。20歳より喫茶店開業。ネルドリップ、オールドエイジングコーヒー、低カロリー焙煎等を、日本の味作りを踏襲するコーヒーの可能性と考える。ハラスメントと呼ばれる行為と認識の解体再構築理解により生れる、シン労働者によるグローバリズムのギャグ化を計画中。
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講師|堀部篤史 HORIBE Atsushi
京都、河原町丸太町の書店「誠光社」店主。書店経営のかたわら、同店より編集・出版も行う。これまで編集、刊行してきた書籍は『アウト・オブ・民藝』(軸原ヨウスケ・中村祐太著)、『喫茶店のディスクール』(オオヤミノル著)、『moving days』(平野愛著)ほか。著書に『火星の生活 誠光社の雑所得2015-2022』、『90年代のこと 僕の修業時代』など。
オオヤさんから|京都誠光社、堀部さんの尽力のみにより出版を実現出来た『喫茶店のディスクール』と前作の『珈琲の建設』では、「チョットものすごい」や「本当に嘘である」や「素晴らしく不味い」等の、相反する言葉から成る価値を表現しています。世界はポストモダン以降であるのに、我々生活者は”美味しい”も”美しい”も二項対立で語り、又、語れない理由がそれであったりする事が、”美味しい”や”美しい”を悪食である消費の糧となり下げているのです。多分。相反する言葉から成る価値や”語り得ぬモノ”を語り合う状況にのみ、実生活における、”時を経て来たモノやコト”へのリスペクトが存在するのかしないのかは、当日のお楽しみです。きっと堀部さんが何とかしてくれます。堀部さんが何とかしてくれたなら、我々は”美味しい”や”美しい”とリアルな付き合いを改めてスタートしましょう。長く付き合った恋人との新しい人生です。
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堀部さんから|われわれは一体誰と契約をしているのか? SNSとグルメサイト、クラウンドファンディングとポイントカードに骨抜きにされた消費者万能の暗黒時代に模索する「いい店」の条件。自身の迷走を振り返りつつ、犬の目線で語る、経済、仕事、メディアにコミュニティ。『喫茶店のディスクール』刊行を記念し、著者オオヤミノルと編集発行人堀部篤史が同書の制作過程や、内容を掘り下げて語ります。