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宇壽山貴久子 新作写真展『HOW MANY DAYS?』

宇壽山貴久子 新作写真展『HOW MANY DAYS?』

2023.7.16 ー 7.31

終了しました

 7月16日(日)から7月31日(月)まで誠光社で宇壽山貴久子 新作写真展『HOW MANY DAYS?』を開催いたします。展示プリント並びに写真集(B5判カラー128ページ/30部限定ファーストエディション)を販売予定です。7月16日(日)の14時から17時まで作家在店いたします。お誘い合わせの上ぜひお運びください。

写真集『HOW MANY DAYS?』“あとがきにかえて”より

2001年9月11日のニューヨークで「ツインタワーに飛行機がぶつかり燃えている」と語るラジオに目が覚めた。もうもうと流れる煙を自宅の窓から確認し、屋上への赤いはしごを駆け上がった。ちょっと目を離した隙に周囲で叫び声が上がり、振り返るとタワーのひとつがゆっくり無音で崩れ落ちていった。午後、近所のスーパーマーケットへ行くと、店はとても混みあっていた。こういう時、人はまず食料を求めてスーパーへ行くのかと思った。しかし、何を買ったか覚えていない。落ち込んで、写真を撮る気持ちになれなかったし日記も残していない。せめて、その夜に食べたものを撮っておけばよかったと今になって思う。

2020年の春にコロナ禍が始まり、いつまで続くのだろう?とつぶやいて、そのままそれを仮のタイトルとした。

How many days?(仮)

この数年間、空(くう)に何かを描くように写真を撮った。残像、驚き、目を掠めた場面、憤り、生活、怯え、追悼、思い出したこと、記録というよりは願いに近いもの。そして、2022年の春以降撮り始めた15歳と16歳の子どもたち。最後に、コロナに罹るってどういう体験なのだろう?と思い、実際に罹患した友人たちから聞いた話。以上のようなものがこの本を構成している。

総じてぼんやりと中途半端な形であると思う。しかし、何十年後になるかわからない先へ向けて、これを地中に埋めて残しておくノートとしよう。仮タイトルのままで。

宇壽山貴久子

 

宇壽山貴久子 新作写真展『HOW MANY DAYS?』

会期:7月16日(日)~7月31日(月)
会場:誠光社

作家在店:7月16日(日)14時~17時

写真集『HOW MANY DAYS?』
著者:宇壽山貴久子
B5判 カラー 128ページ

3850円(税込)

  • 宇壽山 貴久子(うすやま・きくこ)

    写真家。2002年『犬道場』で写真新世紀奨励賞。『暮しの手帖』で長年連載した『ワンピースのおんな』を2021年に草思社より刊行。その他の主な作品は、気仙沼市のシャーマンを撮影した『オガミサン』(2007-2008)、ニューヨーク地下鉄乗客たちのポートレート集『Subway』(2015)、初のスナップ作品『SAME TIME NEXT YEAR』(2019/自費出版)など。

    https://usuyama.com

開催日
2023年7月16日(日) ー 7月31日(月)