『今を生きる思想 宮本常一 歴史は庶民がつくる』刊行記念イベント 畑中章宏+島村恭則
2023.7.14 19時〜
『忘れられた日本人』で知られる民俗学者・宮本常一とはいったいどのような人物なのか――。その多彩な業績と独自の思想を明らかにした、畑中章宏さんの『今を生きる思想 宮本常一 歴史は庶民がつくる』が講談社現代新書から刊行されました。
宮本は日本列島のすみずみまで歩き、聞き集めた小さな歴史の束から、世間や民主主義、多様な価値、「日本」という国のかたちを問い直しました。本書では宮本のこうした実践から、現代の社会に通用する「思想」を掘り起そうしています。
今回のイベントでは、『みんなの民俗学――ヴァナキュラーってなんだ?』の著者である島村恭則さんを招いて、本書における柳田国男の「こころの民俗学」と宮本常一の「ものの民俗学」という対比からもう一歩踏み込み、日本民俗学史上における位置づけ、折口信夫、渋沢敬三、谷川健一らとの関係についても討議をします。
また宮本が目指した生活誌(生活史)は、社会学・歴史学・人類学など民俗学の隣接領域とどのように関わり合うかについても考察しますので、民俗学以外の学問・思想に関心がある方もぜひご参加ください。
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畑中章宏|Akihiro Hatanaka
民俗学者。1962年大阪府生まれ。近畿大学法学部卒業。災害伝承・民間信仰から、最新の風俗・流行現象まで幅広いテーマに取り組む。著書に『災害と妖怪』『津波と観音』『忘れられた日本憲法』(亜紀書房)、『天災と日本人』『廃仏毀釈』(ちくま新書)、『柳田国男と今和次郎』『『日本残酷物語』を読む』(平凡社新書)、『21世紀の民俗学』(KADOKAWA)、『死者の民主主義』(トランスビュー)、『五輪と万博』『医療民俗学序説』(春秋社)、『日本疫病図説』(笠間書院)ほか。
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島村恭則|Takanori Shimamura
民俗学者。1967年東京都生まれ。関西学院大学社会学部長、教授。世界民俗学研究センター長。筑波大学大学院博士課程歴史・人類学研究科文化人類学専攻単位取得退学。文学博士。専門は、現代民俗学、民俗学理論。韓国、中国、日本各地などでフィールドワークを行なっている。著書に『みんなの民俗学』(平凡社新書)、『民俗学を生きる』(晃洋書房)、『〈生きる方法〉の民俗誌』(関西学院大学出版会)、『日本より怖い韓国の怪談』(河出書房新社)ほか。
https://kgsocio.info/interview/006/
https://twitter.com/kg_vernacular
- 開催日
- 2023年7月14日(金)
- 時間
- 19時〜
- 会場
- 誠光社
- 定員
- 25名さま
- ご参加費
- 1500円+1ドリンクオーダー