秋山あい スパイ手帳 作品展覧会
2021.10.1 ー 10.15
終了しました
ノマドワークで入ったファミレスや、日常から遺脱しようと入った大衆酒場などで、他人の会話についつい聞き入ってしまうことがあります。事実は小説より奇なり。どんな仕事をしているのか、どこに住んでいるのか、まるで知らない人の「ほんのちょっと」を覗き見ることができて面白いのです。気になったシーンや言葉をスケッチしていたらそれなりの量となったので、『スパイ手帳』として一冊の作品集にしました。
2021年の6月に刊行された本書は、編集・デザイン・印刷・製本の一連の製作を秋山あいを中心に、MOVE ART MANEGEMENT の新谷佐知子さん、デザイナーの高野美緒子さんそして印刷会社の丸上プランニングさんのチームで、約半年間たっぷりと時間をかけて作りました。装丁のゴールドの豪華なクロスカバーに贅沢な箔押しは、職人さん達の丁寧な手作業により実現することができました。たくさんの方にぜひ手にとっていただきたい魂の一冊です。
本書の刊行を記念し、2021年10月〜12月にかけて京都、東京、横浜の3都市で『スパイ手帳』展を開催いたします。その序開きとなる誠光社での本企画では、『スパイ手帳』の原画となった小さなノートを展示、また、秋山あいが日々何を「スパイ」しているかをテーマに新作作品を発表いたします。自粛生活の中のちょっとした楽しみにしていただけたら嬉しいです。
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秋山あい
アーティスト。1973 年、東京生まれ。1993 年にフランスに渡り、1999 年ボルドー・エコール・デ・ボザール(美術学校)にてDNSEP(国家学位修士号)を取得、卒業。以降パリを拠点に創作・作品発表を行い、2019 年からは日本に拠点を移し現在に至る。
個々の暮らしや風俗を観察することで、今を生きる人々の物語を覗き見ようとする「考現学的視点」をテーマに、日常生活のモノや出来事、建物などを多く描く。またフォント作品を使ったイラストレーションなども行なっている。日々目にしているのに覚えていないような日常風景を描きとめたシリーズ『Nothing Landscape』や、女性たちが所有する下着を取材した後それぞれの物語をデータとドローイングに起こしファイリングした、学問的アート『パンティオロジー』などがある。
2019 年に集英社インターナショナルより『パンティオロジー』を出版。2022 年にはフランスでの個展・出版を予定している。
- 開催日
- 2021年10月1日(金) ー 10月15日(金)