ウジョとソナ 独立運動家夫婦の子育て日記
2020.7.16 ー 7.31
終了しました
「大韓民国臨時政府」という存在をご存知でしょうか。祖国・韓国は日本の植民地下、1919年、独立を夢見て中国に渡った人々が打ち立てた亡命政府です。本書の主人公は、独立政府メンバーの、ある夫婦です。1938〜1946年にかけて二人が遺した子育て日記をもとに、2016年、韓国でグラフィックノベル化したものの完訳版です。中国大陸へ渡った途端、日中戦争が勃発し、避難生活を余儀なくされた夫婦の姿が、我が子に希望を託す「子育て」の視点から綴られていきます。赤ん坊の成長を主眼にしながら、日本軍の泥沼戦、先行きの見えない韓国同胞、泰然自若とした中国人の知られざる姿を繊細に描きだしました。日本では戦争被害がクローズアップされがちですが、そんな中、戦時中の「アジアの中の日本」はどのような存在だったのかが浮かびあがってきます。
もうひとつ、同じ世界の別の片隅に窓が開いた。
何が同じで何が違うのか。
同じところはまるでおんなじで愛おしく、
違うところはわれわれが想像していたより
はるか遠くにまで広がっていた。
片渕須直(アニメーション映画監督)
本書の刊行を記念して、パク・ゴヌンさんのグラフィックノベルの一部を展示いたします。細かく描きこまれた中国大陸の背景、そして戦火の避難の中にありながら、丁寧に描かれた子供のかわいらしい仕草のひとつひとつを、どうぞごゆっくり、お楽しみください。
『ウジョとソナ 独立運動家夫婦の子育て日記』パク・ゴヌン著、ヤン・ウジョ、チェ・ソナ原案、神谷丹路訳(里山社刊)
2020年7月15日・刊
定価:2,600円+税
368ページ
ISBN: 978-4-907497-11-8
並製A5判
- 開催日
- 2020年7月16日(木) ー 7月31日(金)
- 時間
- 10時〜20時(最終日・イベント開催日は18時まで)