テレビドラマの構造分析 第二回「山田孝之のカンヌ映画祭」
2017.8.18 19時-
多チャンネル、オンデマンド化や録画機器の進化によって、もはや「ただの現在」ではなくなりつつあるテレビというメディア。古き良きテレビの象徴でもある「連続ドラマ」は、今や忘れ去られつつある存在なのかもしれません。
作家性や芸術性において軽視されがちなテレビドラマですが、一方、最大公約数に向けたコンテンツだからこそ時代を映す鏡としての価値があり、その発展とともに研ぎ澄まされた「語りの技術」を進化させてきました。
今回、映画に深い造詣を持つだけでなく、いまなお膨大な数のテレビドラマをチェックし続ける、ライターの小柳帝さんをお迎えし、毎回一本の作品や脚本家、監督に焦点を絞り分析する連続講座を開催します。
「昨日の〇〇観た?」を復権させるべく、今だからこそテレビドラマを、同じ場所で、みんなで考えてみましょう。難しいこと抜き、ドラマを観るようにお気軽にお楽しみいただければ幸いです。
第二回のテーマは、テレビ東京深夜枠にて放映、視聴者を挑発、混乱させ、カルト的な人気を博した「山田孝之の東京都北区赤羽」にはじまり、「山田孝之のカンヌ映画祭」、「山田孝之3D」へと繋がる山下敦弘&松江哲明コンビによるドキュメンタリードラマシリーズ。本当か嘘かという次元の問題ではなく、虚偽が入り乱れるからこそ垣間見ることのできる瞬間や発見があります。そのような偶発性のある演出法を、映画史の中に位置づけながら分析。
これまでに試みてこられた様々な実験手法や、異色作と並べることで初めて浮かび上がる演出意図や面白さがあります。参加すればもう一度一連のシリーズを見返したくなること必至の一夜。どうぞお見逃しなく。
バナーイラスト:渋谷直角
-
小柳帝
映画・音楽・デザイン・知育玩具・絵本などの分野を中心に、さまざまな媒体で執筆活動を行なってきた。主要な編・著書に、『モンド・ミュージック』、『ひとり』、『EDU-TOY』、『グラフィックデザイナーのブックデザイン』、『ROVAのフレンチカルチャー A to Z』、『小柳帝のバビロンノート 映画についての覚書1・2』、また、翻訳書に『ぼくの伯父さんの休暇』、『サヴィニャック ポスター A-Z』などがある。その他、CDやDVDの解説、映画パンフレットの執筆等多数。なお、小柳およびROVAについては、『ROVAのフレンチカルチャー A to Z』や、折形研究所発行の『折る、贈る』という本に詳しい。
- 開催日
- 2017年8月18日(金)
- 時間
- 19時-
- 会場
- 誠光社
- 定員
- 30名さま
- ご参加費
- 1500円+1ドリンクオーダー
- ご予約方法
- E-mail:s-contact@seikosha-books.com
(参加ご希望イベント名、お名前、お電話番号をご記載ください)
または店頭、お電話にて承ります。