これが自由だ 『メメントモリ・ジャーニー』(亜紀書房)刊行記念トークイベント
2016.11.3 19時-21時
メレ山メレ子さんが「旅と死」をテーマに綴った一風変わったエッセイ集、その名も『メメントモリ・ジャーニー』。Webマガジン「あき地」掲載時から大きな反響を読んだ連載エッセイをまとめた一冊です。
沖縄、越後妻有、恐山、遠野……遠く離れた土地で抱いた気持ちを文章にしていくことは、翻って自らの人生を捉え直すきっかけになったというメレ山さん。執筆を進めるうち、かねて気になっていたガーナの装飾棺桶への興味が高まり過ぎて、ついには現地に渡ってオーダーメイド。時を同じくして手に入れた新居に、ポテト・コフィンがやって来ます。そんなメレ山さんが執筆時にひそかに参考にしていたのが社会学者の岸政彦さんの文章でした。
「それぞれの人がどうしようもないことに立ち向かう様子を描いた、個人的だけど赤裸々ではない、社会をテーマにしているけれど大上段ではない、そういう文章を書いてみたくて、岸政彦さんの書かれるものを心ひそかに参考にしていました。他者を理解することの難しさと理解しようとすることの大切さ、その両方について綴られる文章がとても好きです」
そんな岸さんが連載第1回を読まれたときに出てきたのが「これが自由だ」というひとことでした。岸さんがメレ子さんの文章に感じた「自由」とは――当日は岸さんをゲストにお迎えし、おふたりの旅と人生、そして自由でいることについてお話しいただく予定です。
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メレ山メレ子(めれやま・めれこ)
1983年、大分県別府市生まれ。平日は会社員として勤務。旅ブログ「メレンゲが腐るほど恋したい」にて青森のイカ焼き屋で飼われていた珍しい顔の秋田犬を「わさお」と名づけて紹介したところ、映画で主演するほどのスター犬になってしまう事件に見舞われた。やがて旅先で出会う虫の魅力に目ざめ、虫に関する連載や寄稿を行う。2012年から、昆虫研究者やアーティストが集う新感覚昆虫イベント「昆虫大学」の企画・運営を手がける。著書に『メレンゲが腐るほど旅したい メレ子の日本おでかけ日記』(スペースシャワーネットワーク)、『ときめき昆虫学』(イースト・プレス)がある。
プロフィール写真撮影:宇壽山貴久子
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岸政彦(きし・まさひこ)
社会学者。1967年生まれ、大阪在住。沖縄、被差別部落、生活史方法論を研究。主な書著に『同化と他者化──戦後沖縄の本土就職者たち』(ナカニシヤ出版)、『街の人生』(勁草書房)、『断片的なものの社会学』(朝日出版社・紀伊國屋じんぶん大賞2016受賞)など。近刊に『質的社会調査の方法──他者の合理性の理解社会学』(有斐閣・共著)。
プロフィール写真撮影:鈴木育郎
- 開催日
- 2016年11月3日(木)
- 時間
- 19時-21時
- 会場
- 誠光社
- 参加費
- 1500円+1ドリンクオーダー
- 定員
- 30名さま
- ご予約方法
- 満席につきご予約受付終了したしました