知られざるタイルをめでる会 BMC『喫茶とインテリア WEST』刊行記念トークショー
2016.11.4 19時−21時
BMC(ビルマニアカフェ)の新刊『喫茶とインテリア WEST』(大福書林)の刊行を記念して、夜長堂・井上タツ子さんと、タイル研究者の中村裕太さんのスライドトークを行います。
本書は、高度経済成長期にうまれた純喫茶をメインに、開店時からのインテリアを美しく残してきた関西の洋食店と純喫茶を、内装という視点でとりあげる写真集です。『いいビルの写真集 WEST』、『いい階段の写真集』と同じチーム(取材&文・BMC/写真・西岡潔/デザイン・高い山/編集・瀧亮子)で制作しています。
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定価2,200円+税/200頁フルカラー/A5判 誠光社オンラインショップにて10月上旬より販売。
『喫茶とインテリア WEST』のページ見本をパラパラと眺めた中村さん、「僕にはこれはタイルの本にしか見えない!」。そう、お二人の共通点は、無類のタイル好きということ。
夜長堂は、骨董商の仕事のかたわら素敵なタイルを見つけたり、日常みんなが見逃しているビルや繁華街で「おおっ」というタイルを発見したりします。その嗅覚と独特なセンスで、中村さんやみなさんをあっと言わせてくれるはず。今回もとっておきタイルの写真を持ってきてくれます。
いっぽう、現代美術家で、京都市内に点在するタイル張りのお地蔵さんの祠の研究調査もされている中村裕太さん。「タイルホコラ」と名付けた祠の多くは、それぞれの町内の左官屋さんが信仰心から作り上げたものです。中村さんは、海岸などに打ちよせられたタイルや陶磁器などを採集して作品制作をしたり、自身でタイルを制作し、建築物に施工したりもしています。
中村さんの集めた知られざるタイルには、アナクロでへそまがりで、しかしながらそれに携わった人への深い尊敬と、夜長堂とも共通する美意識を感じるのです。
(大福書林・瀧亮子)
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夜長堂|
1976年大阪生まれ。関西を拠点とするアーティスト、井上タツ子の屋号。「モダンJAPAN復刻ペーパー」と題したかわいくて懐かしい雰囲気のペーパーや、文具などの商品の開発・イベント企画など、幅広く活動している。またビルの魅力を謳うBMCにも所属し、いいビルを使ったイベントの開催や「月刊ビル」の発行にも精力的に携わっている。天満橋に改装オープンしたお店は、雑貨店であるとともにミニギャラリーも併設し、さまざまなイベントも行っている。著書に『乙女モダン図案帖 ー大正昭和の紙もの・布のかわいいデザイン』『夜長堂のいとし紙 ハイカラ』(PIE International)など。
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中村 裕太|
1983年東京生まれ、京都在住。2011年京都精華大学芸術研究科博士後期課程修了。博士(芸術)。博士論文「郊外住居工芸論―大正期の浴室にみる白色タイルの受容」。〈民俗と建築にまつわる工芸〉という視点から陶磁器、タイルなどの学術研究と作品制作を行なう。最近の展示に「六本木クロッシング2013展:アウト・オブ・ダウト―来たるべき風景のために」(森美術館、2013年)、「第8回アジア・パシフィック・トリエンナーレ」(クイーンズランド・アートギャラリー|ブリスベン近代美術館、2015年)、「第20回シドニー・ビエンナーレ」(キャレッジワークス、2016年)、「あいちトリエンナーレ2016」(愛知県美術館、2016年)など。工芸を作り手の視点から読み解き、その制作の方法を探る教育プログラム「APP ARTS STUDIO」も運営している。
- 開催日
- 2016年11月4日(金)
- 時間
- 19時−21時
- 会場
- 誠光社
- 参加費
- 1000円+1ドリンクオーダー
- 定員
- 30名さま
- ご予約方法
- E-mail:s-contact@seikosha-books.com
(参加ご希望イベント名、お名前、お電話番号をご記載ください)
または店頭、お電話にて承ります。