遊廓跡を旅して
2016.7.10 19時-21時
この日本には、今から約60年前までは公に営業する売春街が存在しました。それらの〝遊廓〟あるいは〝赤線〟と呼ばれる売春街には、その制度が廃止された後も、当時の建物が僅かながら残されていましたが、近年では阪神大震災、関東大震災といった大きな被災、あるいは建物自体の耐久度の面から、急速に遊廓建築・赤線建築が消滅してつつあります。
遊廓というと江戸時代の華やかな文化がイメージされることも多いようですが、制度的な完成は近代以降のものでした。さらに180度舵を切られて昭和33年に廃止。大きなうねりの中にあった日本の色街史は、実は最近のことなのです。
昭和史の中でも決して遥か遠い日の出来事ではありませんが、建物が失われ、当時を知る人も少なくなってきている今、〝遊廓〟〝赤線〟に対するリアリティは失われ、イメージもぼやけてきているのが現状です。
当イベントでは、渡辺豪さんが2010年以降に撮影された「最期の姿」とも言うべき遊廓・赤線の写真群をスライドショーで投影、また、取材する中で遊廓跡に住む人や、当時の経営者から聞いた興味深いエピソードなどをトークします。
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渡辺豪(わたなべ ごう)
福島県生まれ。IT企業在職中、余暇を利用して全国の遊廓跡・赤線跡を取材し、場所が不明となっていた遊廓地帯の同定調査、これまで外部に公開されることのなかった妓楼内部の写真撮影など、ブログを通じて報告。2014年には全国約250ヶ所の旧売春地帯を収めた写真集『遊廓 紅燈の街区』をリリース。2015年前職を退職、遊廓・赤線に関する書籍を專門に発行する「カストリ出版」を創業。
- 開催日
- 2016年7月10日(日)
- 時間
- 19時-21時
- 会場
- 誠光社
- 参加費
- 1000円+1ドリンク
- ご予約方法
- →6/1 ご予約受付終了しました